大会最少ストロークの通算9アンダー 279
玉城海伍(カヌチャ)が初優勝
沖縄県勢Vは12年ぶり
第46回九州アマチュア選手権競技は5月19日から4日間、長崎県大村市の大村湾カントリー倶楽部オールドコース(7045㍎、パー72)で行われ、大阪学院大2年の玉城海伍(カヌチャ)が通算9アンダー、279で初優勝した。
優勝スコアの9アンダーは4日間72ホールストロークプレーになった2003年大会以降の最少ストロークで、これまでの記録は2011年に時松源藏(筑紫ヶ丘)がマークした7アンダーだった。また、沖縄県勢の優勝は2004年大会の正岡竜二(沖縄国際)以来、12年ぶり。
大学勢の争い
比嘉一貴(沖縄国際)は2位に泣く
最終日の22日は、首位の比嘉一貴(沖縄国際、東北福祉大3年)を1打差で玉城と、連覇を狙う古川雄大(大博多、東海大九州1年)が追う展開。優勝争いは最終組の大学生3人に絞られたが、2バーディー、2ボギーで72の比嘉、2バーディー、3ボギーの73の古川、とともにスコアを伸ばせず、逆に出入りの激しいゴルフながら17番で比嘉をとらえた玉城が、最終18番バーディーで逆転、1打差をつけて栄冠を勝ち取った。
1打差の2位は比嘉で、さらに2打差の6アンダーで3位古川だった。
比嘉はJGAのナショナルチームのメンバー。九州アマは2012年の5位タイ以来、毎年のように優勝争いに絡みながら、今年もタイトルには見放された。
今年の連盟主催競技の九州選手権は「九州女子選手権」が開幕戦として組まれていたが、4月14、16日に襲った2度の震度7という大地震「熊本地震」によって延期となり、第2戦の九州アマチュア選手権が初戦となった。
その九州アマは1次予選に11県地区から計1080人が参加、本戦出場を目指した。しかし、1次予選直後の「熊本地震」によって2次予選は熊本県地区選手の多くから辞退が相次ぐ結果となった。
そんな中、決勝大会には158人(欠場6人)が参加。4日間とも好天に恵まれ、白熱した試合が繰り広げられた。
試合は初日、玉城が15番(パー5)でイーグルを奪うなど7アンダーをマークして単独トップ。これを1打差で比嘉が追った。2日目の玉城は3バーディー、1ボギーの70で通算9アンダーとし、首位を維持。比嘉は2バーディー、3ボギーの73とスコアを落としたものの、4打差で2位にとどまった。さらに1打差の3位に古川と、昨年日本ジュニアで連覇を達成し、今年、熊本・秀岳館高に進学した15歳の池田悠希(佐世保国際)の2人がつけた。
通算157、80位タイまでの87人が通過した3日目の決勝ラウンドは、1イーグル、3バーディー、2ボギーの69で回った比嘉が通算8アンダーで首位に浮上。玉城は1イーグル、2バーディーを奪いながらも1ダブルボギー、4ボギーの74で一歩後退。この日69の古川が玉城とともに比嘉に1打差の2位タイに並んだ。後続の4位には葛城史馬(中津、大阪学院大1年)がつけたが、首位とは4打差がついていた。
14人が日本アマ出場権
55歳ベテラン大倉清(浮羽)も意地を見せる
この試合の結果、4オーバー、292の13位タイまでと、5オーバー、15位タイの3人のうち最終日成績上位の2人の計14人が第101回日本アマチュア選手権(7月5日から4日間、北海道ブルックスCC)への出場権を獲得(2位の比嘉一貴、6位タイの池田悠希はナショナルチームメンバーで出場権があるため除外)。大学生やジュニア主流の近年の九州アマ界にあって、4日間通算4オーバーと意地を見せた55歳ベテラン、大倉清(浮羽)も出場権をつかんだ。
また、今年の九州オープン選手権(8月4日から4日間、宮崎県・宮崎レイクサイドGC)へは301までの上位30人(301の3人中、2人を最終日スコア上位で選抜)が出場権を得た。