競技トピックス | 九州ゴルフ連盟(GUK) - Part 26

競技トピックス

2014(第44回)九州オープン選手権競技

通算11アンダーの277

 

北村晃一(ミッションバレー)が初優勝

 

ベストアマは増田裕太郎(愛野)が初の栄冠

 

 

  

 6月12日から4日間、沖縄県名護市の喜瀬カントリークラブ(7183㍎、パー72)で行われ、通算11アンダー、277をマークしたプロ6年目、29歳の北村晃一(ミッションバレー)が初優勝し、優勝賞金300万円、特別協賛金200万円の計500万円を獲得した。

アマチュアの最上位者に贈られるベストアマチュアの称号は通算3オーバー、291の長崎日大高2年、増田裕太郎(愛野)が獲得した。

 

15日の最終日、競技は激しい雨と雷雲接近、通過のために2時間39分の中断を挟んで行われた。

北村は首位に2打差の3位タイでのスタート。前半パープレーだったが、インに入ってからの中断を契機に猛チャージ。後半だけで5バーディー、1ボギーで回り、逆転2打差をつけて栄冠を手にした。

 2打差の2位タイは、3日目首位タイに並んでいた小田孔明(フリー)と、連覇がかかっていた地元の宮里優作(フリー)の2人。さらに2打差の4位タイは重永亜斗夢(ホームテック)、永野竜太郎(フリー)の2人だった。

 

 沖縄での九州オープン選手権の開催は初めて。賞金総額1800万円。㈱えん、金秀グループの特別協賛で行われ、九州在住プロ、九州アマチュア選手権成績上位者、予選競技(マンデー競技)通過者ら144人(プロ104人、アマ40人)が出場して行われた。

 初日、2日目は天候にも恵まれ好コンディションのなかで行われた。そんな中で小田孔が初日5アンダー、67で首位に立ったが、アンダーパーをマークしたのが19人と混戦のスタートとなった。2日目は64をマークした北村が、66の宮里とともに首位タイに並んだ。この日で予選が終わり、通算4オーバーの14847位タイまでの62人が決勝ラウンドへ進出。

決勝ラウンドに入った3、4日目は激しい雨に見舞われ、中断を繰り返した。3日目は北村が75と乱れ、代わって浮上したのが70の小田孔で、宮里ともにトップに並び、実力者の優勝争いかと思われた。しかし、最終日、スコアを伸ばせなかった小田孔、宮里に対し、長い中断を利して逆転勝利を手繰り寄せたのが北村だった。

同選手権は今秋の日本オープン選手権(10月16日から、千葉CC)を兼ねているが、九州からの出場枠は8月に入ってから決まる。

(写真は優勝した北村晃一㊧とベストアマの増田裕太郎㊨)

 

 

 

平成26年度(第33回)九州学生選手権競技  (第13回)九州女子学生選手権競技

今村勇貴(日本経済大4年)が初優勝

 

プレーオフで中村宏樹(長崎国際大3年)を下す

 

女子 比嘉奈津美(名桜大3年)が逆転初優勝

 

 

 

 福岡県飯塚市の茜ゴルフクラブ(男子7085㍎、女子6095㍎=パー72)で行われ、男子は通算3アンダー、141で並んだ2人によるプレーオフの結果、今村勇貴(日本経済大4年)が6ホール目で中村宏樹(長崎国際大3年)を下し、初優勝した。

 

3アンダー、141でプレーオフへ

 プレーオフはお互い一歩も譲らない緊迫した展開。決着がついたのは6ホール目の15番(パー3)グリーンだった。ピン上7mの中村が決めきれず、上り5mにつけていた今村がこれを沈め、優勝を手繰り寄せた。

 この日68の合掌一貴(日本経済大1年)が初日の16位タイから浮上、71の西山大輝(同3年)とともに1打差の3位タイ。初日69で首位の山代遼(同1年)はこの日4オーバーと乱れ、通算1オーバーの5位で、前年優勝の上畠誠人(東海大4年)は通算4オーバーで16位タイに終わった。

 男子は74人(欠場1人)が出場。梅雨の合間の好コンディションにも恵まれ、初日は3アンダーで単独首位の山代から1オーバーの73までに15人がひしめく混戦のスタート。最終日はそんな中からスコアを伸ばした最終組の2人の争いとなり、プレーオフにもつれこんだ。

 優勝した今村は第68回日本学生選手権(8月26日から、岐阜県スプリングフィールドGC)への出場権を得た。

 

 比嘉は3オーバー、147

 6選手で争われた女子は比嘉奈津美(沖縄・名桜大3年)が通算3オーパー、147で初優勝した。

 初日首位の饒平名まなみ(琉球大2年)に4打差、2位で最終日を迎えた比嘉は2バーディー、1ダブルボギーの72と安定したスコアで回り、饒平名に逆転、2打差をつけての勝利だった。

 初日71と好スタートだった饒平名はこの日78とスコアを乱し、連覇はならなかった。さらに6打差の3位タイは下地里枝(名桜大4年)と山崎琉日(福岡大1年)の2人だった。

 

 

 

平成26年度(第44回)九州女子選手権競技

 

15歳、熊本国府高1

 

田中瑞希(グランドチャンピオン)が初優勝

 

 

 

 

熊本県玉名市の玉名カントリークラブ(6399㍎、パー72)で行われ、通算3アンダー、141で熊本国府高1年、15歳の田中瑞希(グランドチャンピオン)が初優勝した。田中は中学(熊本・桜木中)2年で制した九州ジュニア選手権1214歳の部以来、連盟競技2勝目。

 田中は初日、終日降り続いた雨の中でのラウンドで5バーディー、3ボギーの70で回り単独トップに。しかし、1打差の2位に先の女子プロツアー、KKT杯バンテリン・レディースでアマチュアながらツアー最年少優勝を飾った鹿児島高1年、勝みなみ(鹿児島高牧)、さらに1打差の3位に福岡・沖学園高3年、井上沙紀(筑紫ヶ丘)ら実力者が控え、予断を許さない展開となった。

 

田中、勝に5打差の完勝

 2日目の決勝ラウンドは12オーバー、8471位タイまでの85人が進出。前日の雨も上がり好条件での戦いとなった。

 勝負は最終組の3人が中心となった。ところが、逆転を期した勝が1番OBでダブルボギー、2番ボギーとする波乱のスタート。田中もボギースタートだったものの4番バーディーですかさず取り返した。勝はその後5番から3連続バーディーを奪い、調子を取り戻したかに見えたが、後半は1バーディ、2ボギー、1ダブルボギーと冴えず、4バーディー、3ボギーとスコアを一つ伸ばしてこの日のベストスコア、唯一のアンダーパー71で回った田中が結局、2位の勝に5打差をつけて逃げ切った。

 3位には通算6オーバー、150で井上と沖学園高2年、三ヶ島かな()、前年14歳で優勝した興南高1年、新垣比菜(カヌチャ)の3人が入った。勝とともにJGA(日本ゴルフ協会)のナショナルチームメンバー、沖学園高3年、篠原真里亜(湯布院)は通算8オーバーの8位タイだった。

 この試合の結果、日本女子アマチュア選手権(6月24日から、茨城県大洗GC)には23位タイまでの24人と、25位タイの4人の中から成績上位者の3人、計27人(ナショナルチームメンバーの勝みなみ、篠原真里亜を含む)が出場権を得た。

 

TV8社、新聞・通信10社雑誌2社 異例の大取材団

 

 競技には9歳の小学4年生から67歳までの182人がエントリー(うち欠場5人)。しかし、主力は中学、高校のジュニア勢だった。なによりも、プロの試合を制したばかりの勝みなみが出場するとあってマスコミの注目度は高く、東京、大阪のテレビ、スポーツ紙などからも取材申請され、最終的にテレビ8社、新聞・通信社10社、雑誌2社のざっと100人の取材が殺到した。

 九州ゴルフ連盟(GUK)では、事前に取材申請を受け付けた段階で異例の「取材にあたってのお願い」を各社に要請する一方、予選・決勝を通じて勝の組に職員を配置してトラブル防止に努めたが、混乱なく終了した。

 

平成26年度(第44回)九州アマチュア選手権競技

通算6アンダー、282

 

小浦和也(宮崎国際空港)が初優勝

 

 

 

 2位に8打差の快勝

福岡県糸島市のザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(6982㍎、パー72)で行われ、専修大4年、小浦和也(宮崎国際空港)が通算6アンダー、282で初優勝した。大会はこのところジュニア勢が台頭、昨年まで4年連続で高校生が優勝していたが、小浦がストップをかけた。

競技は初日、小浦が5アンダーの67で単独首位に立つと、2日目71、3日目72と安定したラウンド。2位に5打差をつけての最終日も手堅くパープレーで回り、終わってみれば8打差をつける圧勝で、4日間一度も首位を譲らない完全優勝を飾った。

小浦は201213九州オープン選手権で連続してベストアマ、昨年の日本オープンではローアマを獲得。JGA(日本ゴルフ協会)のナショナルチームメンバーにも選ばれているが、学生最後の年に自身初めての連盟公式競技優勝というビッグタイトルを手にした格好でもある。

 2位はこの日69の伊波宏隆(沖縄国際、大阪学院大3年)で、前日の10位タイからの浮上。3位は、3日目78と乱して15位タイまで後退していた42歳の荒川英二(福岡雷山、写真㊦)69で回り、元九州ミッドアマチャンピオンの意地を見せた。

 

 今年の九州アマチュア選手権には11県地区で行われた第1次予選に1196人が参加、この中から509人が2次予選に参加し最終決勝大会の出場権を争った。

その決勝大会はシード選手らを含め163人(うち欠場4人)が出場。初日は小浦が5バーディー(ノーボギー)をマークして単独首位に立つと、2打差で東海大九州1年、酒匂雅崇(チェリー鹿児島シーサイド)と福岡・沖学園高3年、阿佐和典(皐月)の2人がつける展開。午後から雨になった2日目は小浦が順調にスコアを伸ばしたのに対し、追撃する選手が足踏み、その差は6打に広がった。この日で予選が終わり、通算13オーバー、15777位タイまでの85人が決勝Rに進出。

決勝Rに入った3日目。午前中の雨も上がったが、難しいピンの位置にスコアが伸びず、小浦はパープーレーで首位をキープ。この日ベストスコアタイの70で回った日本経済大4年、今村勇貴(九州学生連盟)が前日の6位から浮上し5打差の単独2位。さらに2打差の3位に福岡第一高2年の古川雄大(大博多)がつけ、4位にはナショナルチームメンバーの比嘉一貴(東北福祉大1年)。

そして迎えた最終日。2位に5打差でスタートした小浦がボギーが先行したもののすかさず立て直して楽々の逃げ切りだった。

 

日本アマは18

九州オープンは30人が出場権

 

この試合の結果、シード選手を含む上位18選手が日本アマチュア選手権(7月8日から、宮城県・利府GC)への出場権を手にした。また、28位タイまでの29人と30位タイの4人のうちマッチングスコアカード方式で選ばれた1人の計30人が第44回九州オープン選手権(6月12日から、沖縄県・喜瀬CC)への出場権を得た。

 

 

栄誉をたたえて 2013年日本選手権優勝者を連盟表彰

和田章太郎選手(福岡県・福岡第一高校3年)

19回日本ジュニア選手権競技男子1517歳の部優勝

 

九州ゴルフ連盟では20日に開いた通常総会の席上、昨年の第19回日本ジュニア選手権競技1517歳の部で初優勝した和田章太郎選手(福岡第一高3年)を連盟表彰した。
和田選手は「この栄誉の表彰に負けないよう、これからもがんばります」と決意の言葉を述べた。

この表彰は例年、前年度の各種日本選手権競技で優勝した選手に対し、その栄誉をたたえているもので、今回の対象は和田選手一人だった。
和田選手は昨年8月、埼玉県・霞ヶ関CC(パー71)で開かれた日本ジュニアの男子1517歳の部で通算4アンダー、209をマーク、ナショナルチームメンバーの比嘉一貴(沖縄・本部高3年)を1打差でかわし初優勝した。
和田選手は福岡市の出身。同市の百道中3年の九州ジュニア1214歳の部で優勝。高校進学後は目立った優勝歴はなかったが、昨年はオフの走り込みや体幹トレが生きて、2月のハワイ・パールオープンで4位タイ、4月のトヨタカップオープン3位タイのベストアマと好成績。シーズン本番に入った第43回九州アマチュア選手権(5月、玄海GC)で初優勝を飾ったあと、夏の日本ジュニア制覇となった。
昨年、プロへの道となるQT(クォリファイングトーナメント)にも挑戦し、既にプロ宣言している。4月には日本経済大(太宰府市)に進学予定で、大学生プロとして活動する。

 

GUK第44期通常総会開催

 

予・決算、26年度事業計画などを承認

沖縄(喜瀬CC)での九州オープン初開催も決定

 

 

 

九州ゴルフ連盟(GUK)の平成25(44)通常総会が2月20日、福岡市の福岡国際ホールで開催され、「平成25年度事業報告・収支決算」「平成26年度事業計画・収支予算」の各案、欠員役員の補欠選任案の3議案が全会一致で承認、可決されました。

総会では議長席に就いた山下新太郎理事長が、以下のとおり挨拶(要旨)。
「昨年はアベノミクスといわれた経済対策でデフレからの脱却が図られ、2020年の東京五輪開催も決定しました。2016年のリオ五輪ではゴルフ競技の復活も決まっており、長年ゴルフ界が要望してまいりましたゴルフ利用税の廃止にも期待がもたれましたが、残念ながら与党の26年度税制改正大綱に廃止は盛り込まれませんでした。今年は4月には消費税が8%へと増税されます。業界にとっては利用税との二重課税という逆風が続くことになりますが、引き続き関係各位のご指導、ご鞭撻をお願いし、諸課題克服に努めてまいりたいと思います」
このあと議案の審議が行われ、事業報告では、平成25年度に九州オープン選手権競技を4日間、72ホールストロークプレー(従来は3日間、54HS)に拡充。九州在住のプロツアーシード選手が参加した結果、宮里優作選手(沖縄出身)がプロ初勝利を挙げるなどして大会も盛り上がりをみせたこと。また、女子競技では「ミッドアマチュア」「シニア」の両選手権競技を新設、多くの女子選手の参加で成功したことが報告されました。

補欠役員2氏の選任も承認
26年度は競技の新設はありませんが、九州オープンが初めて、沖縄の地(6月、喜瀬CC)で開催される事業計画も承認されました。

また、欠員役員の補充では次の2氏の就任が決まりました。
▽理事 田中義彦氏(福岡県北部、門司GC理事長)
▽理事 龍頭宏典氏(佐賀県、ブリヂストンCC常務理事)
また、古賀敏己事務局長は常任理事・事務局長に就任、総会に報告、承認された。

 

 

 

 

 

九州ゴルフ100年祭 平成25年度 第11回ハンディキャップ競技九州大会

晴れの優勝者 いずれも初の栄冠

 

男子A1 川口圭典(喜々津)

 

男子A2 矢野祐二(セブンミリオン)

 

男子B  村中剛士(佐賀)

 

女子A  久冨いずみ(小郡)

 

女子B  木原美子(佐賀)

 

 

 

JGA杯J-sys選手権の予選を兼ねて福岡県小郡市の小郡カンツリー倶楽部(男子6670㍎、女子5855㍎=パー72)で実施。JGAハンディキャップ別に男女計149人(欠場7人)が参加して行われた。

全国大会はハンディキャップ別に男女ともA、B2階級で行われるが、九州大会では参加者が多かった男子AはA1、A2に分け、計5階級で実施した。クラス分けは男子A1はHdcp7.9まで(参加30人)、A2がH8.012.4まで(同45人)、男子B・H12.5以上(同33人)。女子はAがH15.4まで(参加26人)、BはH15.5以上(同18人)。

この日のコースは晴れで、微風の好コンディション。しかし、高麗特有の芽のあるグリーンに手こずる選手の姿も見られた。

そんな中で男女の各クラスとも激しい優勝争いが展開されたが、優勝は男子A2と女子Aを除きいずれもベストグロスで回った選手が獲得した。

 

 

男子A2は矢野が0.7差での優勝

優勝したのは、男子A1は川口圭典(喜々津)でベストグロスの(G)75、ハンディ(H)7.5、ネット(N)67.5。2位は森崎裕治(大分サニーヒル)でG77、H7.4、N69.6だった。

同A2は矢野祐二(セブンミリオン)でG81、H10.8、N70.2。2位の内藤貴夫(大分中央)はベストグロスの80で回ったが、ネットでわずか0.7差という僅差だった。

同Bは村中剛士(佐賀)のG80、H14.0、N66で、2位の大曲光敏(ミッションバレー)に4.7差をつけて勝った。

 

女子Aの久冨は

   ホームのプレッシャー克服しての勝利

女子はAで久冨いずみ(小郡)がホームコースを攻めてG86、H15.3、N70.7で優勝。2位は岩井田佳代(福岡雷山)でG84、H12.1、N71.9だった。

このクラスのベストグロスは元永華奈(鷹羽ロイヤル、沖学園中2年、14歳)の79だったが、H5.9で3位だった。

同Bは木原美子(佐賀)がベストグロスの85で回り、H17.4、N67.6で、同じ佐賀CC所属の2位の村田徳子にネットで2.7差をつけて優勝した。

(写真㊤は左から優勝した川口圭典、矢野祐二、村中剛士、木原美子、久冨いずみの各選手)

 

第4回JGA杯J-sys選手権は12月3日、千葉県・鷹の台カンツリー倶楽部で行われ、男子A、B、女子A、Bの各クラスとも上位4人(男子AはA1とA2共通で上位4人)が出場権を得た。

 

 

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九州ゴルフ100年祭 平成25年度 第3回九州ミッドアマチュア選手権競技

 通算4アンダー 140ストローク

 

大塚覚(鹿児島国際)逆転で初優勝

 

 

 

 競技は10日、熊本県菊池市のくまもと中央カントリークラブ(7193㍎、パー72)で最終日の決勝ラウンドが行われ、この日67で回った48歳の大塚覚(鹿児島国際)が通算4アンダー、140とし、初優勝を飾った。

 大塚は首位に6打差の8位タイで迎えた最終日。出だしの1番でいきなりバーディーを奪ってリズムに乗り、計7バーディー、2ボギーの67でホールアウト。初日、松村康博(湯の浦、45歳)とともに首位タイと3連覇に向けて順調なスタートだった荒川英二(福岡雷山、42歳)は17番まで、後続に1打差をつけて首位を維持していたが、最終18番(パー4)でダブルボギーをたたいて後退、3年連続優勝は成らなかった。(写真㊨は初タイトルを獲得し笑顔でカップを掲げる大塚覚)

 

気温30度超 真夏日の戦い

競技には127選手(欠場6人)が出場。台風24号の接近で心配されたものの、無事に日程を消化した。

 そんな中、9日の初日は5アンダーで回った荒川と松村が後続に4打差をつけて首位に立った。86人が決勝ラウンドに進出した最終日は、気温が30度を超す真夏日という異常な暑さの中での戦い。荒川は2番OBでダブルボギーとしたものの、その後は3バーディー(1ボギー)でばん回。そのまま逃げ切るかと思われたが、最終18番(パー4)で第1打を右の林に入れるトラブルでダブルボギー、逆転を許して1打差の2位に終わった。松村は前半、4ボギーと崩れ、この日2アンダー、70で回った日高雅司(宮崎国際、36歳)とともに通算1アンダー、143で3位タイだった。

最終日のコンディションは晴れ、気温30.5度、西南西の風3m(正午現在)。

(写真㊧は、3連覇ならず2位に終わった荒川英二)

 

11人が太宰府GCでの日本ミッドアマ出場権獲得

 この試合の結果、4オーバー、148、9位までの10人と、5オーバー、11位タイの4人のうちマッチングスコアカードで選抜された1人の計11人が112022日、福岡県太宰府市の太宰府ゴルフ倶楽部で行われる第18回日本ミッドアマチュア選手権競技への出場権を得た。

 

 

6打差をひっくり返した大塚覚

 

〝遅咲き〟の48歳初タイトル

 

 台風一過。晴れてスピードを増したグリーンに、難しいピンの位置。スコアが伸びない中で驚異的な5アンダーで回り、通算4アンダーとしてトップに躍り出た大塚覚(さとる)。アテストを終えたところを捕まえて話を聞いても、「まだまだ後ろの組がいるから…」とあくまでも控えめだった。

その後ろの組には最終組に荒川英二がいた。荒川は過去2年連続優勝。今大会も初日から5アンダーをマークして首位タイと好発進しており、大塚に取材している時点でも通算5アンダーを維持という状況は変わらなかった。そのまま1打差で荒川の逃げ切りかと思われた。

しかし、ゴルフはホールアウトするまで何が起こるかわからない。最終18番(パー4)で荒川は第1打を右に吹かし、木の間に。9番アイアンでのアプローチは前方の木の枝に触れ、再び樹間に落ち、第3打は転がしてグリーン花道に運ぶのが精いっぱいだった。〝寄せワン〟のボギーでプレーオフ。しかし、アプローチはピン上3m。最後のホールでミスが続いた荒川は万事休した。

 多くのゴルフ仲間に祝福を受けてやっと表情を崩した大塚。改めてラウンドを振り返ってもらったら、「アイアンが狙ったとこに打てたし、うまく安全運転でいけたかなと思う」と言った。加えて、初日はしっくりこなかったパッティングが、この日は「少しゆっくりストロークしたのがよかった」。1番で2mの下りスライスラインをねじ込んで、「結果的にあれでリズムに乗れた」と大塚だ。終わってみれば7バーディーというチャージだった。

 鹿児島で金属関係の製造業を営む技術者。30歳のころ、取引先に勧められてクラブを握ったのが始まりだった。競技は九州アマなどに出場していたが、目立った成績は残していなかった。九州ミッドアマは昨年、初出場で6位タイに入り、日本選手権にもコマを進めたが、予選落ち。それが今回、突然開花してのビッグタイトルだったのだ。

実は大塚は今年、ぶっつけ本番での九州ミッドアマだった。東京国体の成人男子の部に鹿児島県代表で出場。日程が取れず、前日の熊本入りで練習ラウンドをこなすつもりだったが、台風接近で中止。「目標は日本ミッドの出場権。(来年のシード権が取れる)5位以内に入ればいいかなと思っていた」そうだ。

 その日本ミッドアマは今年、太宰府GCが舞台。「九州で行われるし、何としても出たかった」と言い、この日のゴルフと同様、無欲で挑むつもりだ。                                                             (M.Kikutake)

勝利目前で自滅し2位の荒川英二 18番は風が右目から吹いてはいたけど、プッシュアウト気味に出ていった。第2打は9番アイアンで木を越えられるはずだったが、トップしてしまった。この悔しさは日本選手権で晴らしたい。

 

 

 

 

 

九州ゴルフ100年祭 平成25年度 第43回九州シニア選手権競技

通算1アンダー、143ストローク

 

田中雅之(若木)が逆転で初優勝

 

 

 

 

 鹿児島県南九州市の知覧カントリークラブ(6666㍎、パー72)で行われ、最終日の3日は71で回った56歳の田中雅之(若木)が通算1アンダー、143とし、後続に5打差をつけて初優勝した。

 田中は初日、パープレーの72、3位タイで最終日のスタート。同組は山浦正継(志摩シーサイド、61歳)、野上英司(ミッションバレー、55歳)の実力者となったが、臆することなく一歩も引かず、3バーディー、2ボギーのベストスコア71で回った。

 

最終日、ただ1人のアンダーパーで快勝 田中

田中は難しいピンの位置と速いグリーンでスコアが伸びない中で、最終日は全選手中ただ1人アンダーパーをマークしての逆転優勝だった。

 今選手権は予選を通過した計142人(欠場14人)が出場。2日間とも晴れ、微風という好コンディションのなかで行われた。初日は地元鹿児島の67歳、中島好巳(チェリー鹿児島シーサイド)が2アンダー、70で単独首位に立ち、1打差の1アンダー、2位に江崎洋一(司ロイヤル、63歳)。さらに1打差のイーブンパー、72の3位タイに田中、野上らがつけた。1オーバー、6位タイには山浦ら6人が並び、首位から4打差、20位タイまでに20人がひしめく大混戦のスタートとなった。

 8オーバーまでの85人が進出した最終日の決勝ラウンドは、上位陣がスコアを乱す中で田中が踏ん張り、2日間を7271という素晴らしいスコアを出し、自身初のタイトルを手にした。

 5打差の通算4オーバーの2位タイはこの日76の野上と、74で回り初日の12位タイから浮上した佐々木徹(くまもと中央、66歳)の2人。さらに1打差の4位タイには佐藤憲一(大分、62歳)と中山康弘(大博多、58歳)の2人が入った。

 前週の九州ミッドシニア選手権で3年ぶり2度目の優勝を飾った大川重信(小郡)は通算6オーバーで6位タイ。2連覇がかかっていた井上勘昭(西戸崎シーサイド)は初日77と出遅れたのが響き、9位タイだった。

 

日本シニアは21人が出場権

8オーバー、11位タイまでの18人と、12オーバー、19位タイの7人のうちマッチングスコアカード方式で選ばれた3人の計21人が第35回日本シニア選手権(111315日、千葉県・紫CC)への出場権を手にした。

 

 

 

「多くの人に支えられての勝利です」

初タイトルに伏兵の田中

 

 「(同組の)山浦さん、野上さんとのリズムも良くて、楽しく回れた。あっという間でした」。ホールアウト後、アテストを済ませた田中雅之に、ラウンドを振り返ってもらうと、開口一番で飛び出してきたのが同伴競技者への賛辞だった。

九州ゴルフ連盟主催の競技で初のタイトル。戦前の優勝争いの候補にノミネートされていたわけではない。いわば〝伏兵〟だった。相手は2008年九州シニア優勝(同年日本シニアオープンローアマ)の山浦、九州アマで3位などの実績を持つ野上という実力者。失礼ながら、そんな2人にあおられなかったか、の問いに答えたのが「リズムよく…」の反応だった。

 首位に2打差で迎えた最終日。田中は4番パー4で3パットしてボギーが先行したが、すかさず5番(パー4)でアプローチをぴたりと50cmにつけてイーブン。後半は12番(パー3)で〝あわや〟のバーディー。14番(パー5)でも2打でエッジまで運び、楽々バーディーを奪った。15番でショットをひっかけて左の木の根に打って、ボギーとしたものの、あとは手堅くまとめてアンダーパーでホールアウトした。

 自身のゴルフについては、「全体的にショットが安定していた」という田中。練習ラウンドも2回こなし、ひそかに狙っていた面もある。シニアルーキーの昨年は2日間80台で52位タイと低迷。「周りの人に、1年目は気負いが出て空回りすることが多い。2年目がチャンスだ」とハッパをかけられていたという。だから、「あっという間のラウンドだった」というのも、自分のゴルフに集中していたからなのかもかもしれない。

 長崎県松浦市で明治以来続く鮮魚仲買業の5代目。若いころはサーフィンに凝っていたが、「海は危ない」と家族に止められ、30の時にゴルフに転向。佐世保国際時代に手ほどきしてくれた師匠だったのが、この試合も出た(残念ながら予選落ち)山口清久(オーシャンパレス、62歳)。山口は、「練習熱心で、1年半でシングルになった」と言う。九州と日本のシニア、ミッドシニアを制したシニア界の第一人者、大川重信(小郡)とも「よくラウンドさせてもらったが、そこそこついていけるようになって初めて自信が出てきた」と田中だ。その大川から握手を求められて恐縮していたが、「多くの先輩たちに恵まれての優勝だと思う。感謝してます」と神妙な表情を見せた。

 明日も市場ですか?と聞くと、「私はアマチュアですから。もちろん仕事です」と。午前2時には仕事を始め、5時からのセリに立ち会うそうだ。そんな田中に、日本選手権への抱負を聞くと、「今日みたいに楽しんでゴルフができれば…プレッシャーに負けずに」。その時は6代目の息子に店を任せ、2006年の大川以来の九州勢Vをひそかに狙う田中だ。   (M.Kikutake)

 

初日首位発進でミッドシニア(2011年)に続くシニア2冠を目指したが、82をたたいて失速、11位タイの中島好巳 地元開催で狙っていたんだけど、今日はパッティングが最悪だった。2~3mがことごとく嫌われた。我慢はしたんだけどね、空回りした。ま、日本選手権の出場権をとれたので良しとしないとね。

 

 

 

 

 

 

 

九州ゴルフ100年祭 平成25年度 第20回九州ミッドシニア選手権競技 第35回九州グランドシニア選手権競技

ミッドシニア 通算5オーバー 149ストローク

 

       大川重信(小郡)3年ぶり2度目の優勝

グランドシニア 通算6オーバー 150ストローク

 

四方田貞雄(佐賀)が初優勝

 

80歳以上のスーパーグランドシニア

 

80歳の赤崎俊美(ゴールデンパーム)

 

77のエージシュートで初V

 

 

 

 

 

 

ミッド(M)シニア選手権、グランド(G)シニア選手権ともに26日、佐賀市三瀬村の北山カントリー倶楽部(ミッド6478㍎、グランド6102㍎=パー72)で最終日の決勝ラウンドを行い、Mシニアは68歳の大川重信(小郡)が通算5オーバー、149で3年ぶり2度目の優勝を飾った。Gシニアは地元佐賀の71歳、四方田貞雄(佐賀)が通算6オーバー、150で初優勝した。四方田は自身、連盟主催競技初タイトルだった。

 九州ゴルフ100年祭と銘打って行われた今大会、出場資格が65歳以上(12月末現在)のMシニアには各地区予選を通過した75人(欠場3人)が出場した。初日は午後から断続的に雨に見舞われる悪コンディションになったが、大川はただ一人のアンダーパー、71をマークして2位庄司明男(福岡雷山、68歳)に2打差をつけて単独首位に立った。50人が決勝に進出した最終日は、北寄りの風が9mと強い風に悩まされたラウンドになったが、大川は1バーディー、3ボギー、2ダブルボギーと苦しみながらも2打差を守りきって優勝した。

 その2打差2位には、この日3オーバー、75の嘉陽宗賢(オリオン嵐山、65歳)が初日の9位タイから浮上した。さらに1打差、通算8オーバーの3位には前年優勝の真鍋高光(大博多、65歳)。初日2位の好スタートだった庄司は最終日82とくずれ、6位タイだった。

 

 

 

 Gシニアは70歳以上が出場資格で、93人(欠場2人)が出場して行われた。初日は3オーバーの75で四方田や実力者の尾藤牧衛(島原、74歳)ら4人がトップに並ぶ混戦での幕開け。最終日は56人が決勝ラウンドを戦ったが、初日首位タイの中から3オーバー、75と安定したスコアをマークした四方田が抜け出し、勝利を得た。

1打差の2位は首位タイスタートだった高谷敏征(喜々津、70歳)で、通算9オーバーの3位は、この日ベストスコアの74で回った山本政実(ミッションバレー、73)で、初日19位タイからごぼう抜き。4位タイには武田鐵雄(チサン遠賀、73歳)ら3人が入った。尾藤は84をたたいて15位。前年優勝の宮崎俊介(ジェイズ宮崎、72歳)は20位タイに終わった。

 

日本選手権の出場資格はMシニア21人、Gシニア11

 日本選手権への出場資格は、日本Mシニア選手権(111112日、千葉県・京葉CC)は上位18位タイまでの21人、日本Gシニア選手権が上位8位タイまでの10人と、11位タイの2人のうちの1人、計11人が獲得した。

 

 

 

 

 

80歳以上の部

7人がエージシュートを達成する〝スーパー〟ぶり

18ホール(5450㍎、パー72)で行われた80歳以上(12月末現在)の部は80歳の赤崎俊美(ゴールデンパーム鹿児島・吉田)が5オーバー、77とエージシュートで回り、初優勝した。

 同クラス初出場の赤崎は3バーディー、8ボギーと出入りの激しいゴルフだったが、2位の大原博志(かほ、79歳)に1打差をつけて栄冠を手にした。


 この試合は白石清(久山)の90歳を最高齢に、史上最多となる36人(欠場6人)が出場。スーパーシニアたちは文字通り〝スーパーぶり〟を発揮し、計7人がエージシューターとなった。以下にお名前を列記して敬意を表したい。

優勝した赤崎、2位の大原のほか3位杉山利夫(チェリー小倉南、81歳、スコア80)、7位湯上斉昭(かごしま空港3683歳、スコア82)、9位井川仁(宮崎G、85歳、スコア83)、植杉乾蔵(球磨、89歳、スコア85)、そして白石がスコア89。それぞれに記念品が贈られた。

 

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